令和2年11月11日 暮らしのヒント

和室を模様替え

単調になりがちな毎日の暮らしもちょっとした変化で彩が与えられ、気持ちが明るくなったり住み心地がさらに良くなったりします。
大掛かりな工事は今は出来ないけど、DIYやちょっと物を買い足して気分転換を…とお考えの方へ、暮らしのヒントを紹介していきます。

畳替えで模様替え

畳は日本の伝統がもたらした素晴らしい素材です。
新しい畳の香りはなんとも言えませんね。

畳表の原材料はイグサ(茎の部分)です。以前は岡山平野や九州北部の平野などで広く栽培されていましたが、最近は国産より中国産のものの方が増えてきました。畳表は表と裏の両面使用できるので、裏がきれいなうちに裏返しをすれば一枚の畳表を長く使えます。

上記は4種類の畳表を並べて撮影したものです。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、このうち2枚が人口の畳表です。
どれだかおわかりでしょうか?

正解はこちらです。

畳表の端を見れば一目瞭然ですね。
右の2枚は本物のイグサで出来た畳表ですが、左の2枚は和紙で作られています。和紙で出来ている畳表は、香りはないものの、防ダニ・防カビ効果に優れており、変色しにくいのが特徴です。小さいお子様がいて畳のダニが気になる方、ご検討されてみてはいかがでしょう。

置き畳

また、最近人気なのがフローリング床に置く、“置き畳”です。
組み合わせによって簡単に模様替えができること、敷いたり剥いだりが手軽に出来ること、使わない時は押入れなどへ収納できるコンパクト性が人気の秘密です。

保温性・調湿性にも優れているので、冬暖かく夏は涼しく過ごせます。床暖房対応の製品もありますので、ごろ寝はやっぱり畳がいい!という方にもお勧めですね。そのほか、暖房畳(ホットカーペットならぬ、ホット畳?)というのもあります。

縁無し畳

くらら工房のモデルハウス > の和室には縁(へり)無し畳を使用してます。その名の通り縁が無い畳で、ここ数年注目を浴びて人気の高い畳です。

畳表を四方に折り曲げながら巻き込む加工技術が難しく、時間が掛かるためにやや価格が高めにはなってしまいますが、部屋が広く感じられることやモダンな雰囲気になることで人気があります。更に畳の周りに桐の床材を張ることで和風モダンな雰囲気の和室になりました。

今は畳にも様々な種類があります。 ぜひ畳替えを機会にお部屋の模様替えをされてはいかがでしょうか。

畳替えで模様替え

国内だけでなく世界的なデザインの中心地でも「和」のブームは静かに続いています。「和」の空間構成の考え方には機能的にもデザイン的にも、今の暮らしをより豊かにするヒントが隠れています。そのテクニックを探ってみましょう

シンプルな水平ライン

日本のデザインには水平のラインの美しさが強調されています。数奇屋建築に代表される水平に長く広がるシンプルなライン、直線で構成された床の間の美しさなど。これは建築用の木材として杉やヒノキなどまっすぐに伸びた針葉樹が多く用いられ、柱と梁で構成された構造が発達したことなど自然との調和から生まれた美学でもあります。

また、板の間や畳に「座る」という姿勢が視線の左右への移動を生み出し、そのため横長の窓や水平感覚の強い部屋の構造が作られていったとも考えられています。石造りの壁を基調に縦長の窓を設ける西洋建築との違いです。

低い視線

同じ天井の高さでも立っている時と座った時とでは空間の広さが変わります。床に座ると視線が低くなり、空間に広がりが生まれます。さらに外に小さくても構わないので庭をつくり、室内から見通せるようにするだけで同じ四畳半の部屋であってもずいぶん広く感じられます。
単に部屋の広さだけを考えるのではなく、外の景色をどのように室内に呼び込むか、内と外との関係を考慮することが大切です。

【地窓】
床面に接して設ける窓を「地窓」と呼びます。和室で使われることが多く、窓の高さを抑えることによって、逆に外への広がりを強調する効果があります。

内と外とのつながり

昔の家では訪ねて来た人が縁側に腰を下ろし、お茶を飲みながら一服…という光景が見られました。雨に濡れる板張りの縁側は外と家の中をつなぐ場所。涼しい風が通る夏場は昼寝の場所になり、冬は暖かい陽射しに包まれる場所でした。

そんな内とも外ともつかない場、外に開かれたリビングとしての機能を持っていた縁側の考え方が現代の住まいのウッドデッキやテラスに活かされています。

【インナーテラス】
室内の床の一部をテラスと同素材のタイルで仕上げると、内と外の一体感が出て、部屋の広がりが感じられます。
このとき床の高さもできるだけ同じに揃えておくと一層効果があります。

欄間(らんま)の機能は通風と採光

和室と和室の鴨居に設けられた欄間。装飾性豊かな欄間はそのデザインに目を奪われますが、機能としては、奥の部屋に風と光を届け入れる役目を果たしていました。

現代の住まいでは、吹き抜けや高窓が、欄間の機能を進化させたものになっており、高い位置の開口部から入る光を部屋の奥にまで伝えています。また開口部の位置に上下差を作ることで、室内の空気の流れを生み出すことになり、換気の上でも効果があります。

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